生活保護は打ち切られる?|打ち切りの理由と対処法、不当な打ち切りへの対応

「生活保護を受けているけど、打ち切られるかもしれない…」
「何か間違ったことをしたら、すぐに打ち切られる?」
「打ち切られたら、どうすればいいの?」

そんな不安を抱えていませんか?

大丈夫です。
生活保護は、突然打ち切られることはありません。

この記事では、生活保護の打ち切りについて、どういう場合に打ち切られるのか、打ち切りを避けるにはどうすればいいか、わかりやすく解説します。

目次

打ち切りの基本

生活保護は、正当な理由がある場合のみ、打ち切りになります。

打ち切り(廃止): 生活保護の受給が終了すること。

いつ起こるか
  • 収入が増えて、生活保護が不要になった
  • 不正受給が発覚した
  • 就労指導に従わなかった
  • 連絡が取れなくなった など

打ち切りの他に、停止もあります。

停止: 一時的に生活保護の支給を止めること。

停止は、一時的で再開の可能性ありますが、打ち切り(廃止)は終了を意味し、再開するには再申請が必要です。

  • 入院して医療費のみ支給→生活扶助は停止
  • 一時的に収入が増えた→停止
  • 数ヶ月後、収入が減った→再開
「水戸市 生活保護を受けるには」より引用

このように、停止は一時的な措置になります。

突然打ち切られることはない

生活保護の打ち切りには、必ず手続きがあります。

STEP
事前通知
  • 打ち切りの理由が書かれた通知書が届く
  • 最低でも10日前に通知
STEP
理由の説明
  • なぜ打ち切りになるのか
  • 福祉事務所が説明する
STEP
異議申し立ての機会
  • 納得できない場合、異議を申し立てられる
  • 審査請求、再審査請求、行政訴訟

つまり、いきなり「明日から打ち切り」ということはありません。
必ず、事前に通知があり、理由が説明されます。

正当な理由での打ち切り

生活保護が打ち切りになる「正当な理由」を説明します。

① 収入が増えた場合

最も多い打ち切りの理由: 収入が増えて、最低生活費を上回った場合。

例:

就職した

  • 正社員やパートで働き始めた
  • 収入が最低生活費を超えた

年金が始まった

  • 65歳になり、老齢年金の受給開始
  • 障害年金の受給開始

遺産を相続した

  • 親族が亡くなり、遺産を相続

交通事故などの慰謝料を受け取った

  • 損害賠償金、保険金

失業保険の受給が始まった

  • 失業保険の給付


これらは「自立」なので、良いことです。

生活保護の目的は、経済的に自立すること。
収入が増えて自立できたなら、それは成功です。

ただし、収入が増えたら、必ずケースワーカーに申告してください。

申告しないと、不正受給とみなされます。

② 他の制度に移行する場合

施設に入所した

  • 特別養護老人ホーム
  • 障害者支援施設など

このような場合は、施設入所後は施設での生活費や介護費が支給されるため、生活保護は不要になります。

これも問題ありません。
適切な支援を受けられるようになったということです。

問題のある打ち切り

次に、「避けるべき」打ち切りの理由を説明します。

③ 不正受給とみなされた場合

不正受給: 虚偽の申告や、事実を隠すことで生活保護を不正に受給すること。

例:

収入を申告しなかった

  • バイトをしているのに申告しない
  • 年金を受給しているのに申告しない

資産を隠していた

  • 預貯金があるのに申告しない
  • 不動産を持っているのに申告しない

虚偽の申告

  • 同居人がいるのに「一人暮らし」と申告
  • 働けるのに「働けない」と申告

これらは、不正受給です。
発覚すると、生活保護が打ち切りになります。

それだけでなく、不正に受給した金額を返還しなければなりません。

悪質な場合は、刑事罰の対象にもなります。
必ず正直に申告してください。

④ 就労指導に従わなかった場合

就労指導: 働ける能力があるのに働いていない場合、ケースワーカーから就労するよう指導されること。

就労指導に従わない

  • 正当な理由なく、就職活動をしない
  • ハローワークに行かない
  • ケースワーカーの指導を無視する

この場合、打ち切りになる可能性があります。

ただし、病気、ケガ、介護などの正当な理由があれば、就労しなくても大丈夫です。
大切なのは、正当な理由がある場合はケースワーカーにきちんと説明することです。

医師の診断書などを提出すれば、理解してもらえます。

⑤ 連絡が取れなくなった場合

連絡不能、失踪: ケースワーカーと連絡が取れなくなった場合。

例:

  • 引っ越したのに、福祉事務所に届け出なかった
  • ケースワーカーの訪問に何度も応じない
  • 電話がつながらない

この場合、「生活保護が不要になった」とみなされて打ち切りになる可能性があります。
引っ越す場合は、必ず福祉事務所に届け出てください。

また、ケースワーカーの訪問には、できる限り対応しましょう。

打ち切りを避けるには

打ち切りを避けるために、何をすればいいでしょうか。

正直に申告する

最も重要なこと: 収入、資産、生活状況を正直に申告すること。

収入

  • アルバイト、パートの収入
  • 年金
  • 失業保険
  • 遺産、慰謝料、保険金
  • その他、すべての収入

資産

  • 預貯金
  • 不動産
  • 自動車
  • その他、すべての資産

生活状況の変化

  • 引っ越し
  • 同居人の変化
  • 就職、退職
  • 病気、ケガ

隠さない、嘘をつかない: 正直に申告すれば、適切に対応してもらえます。
隠すと、後で発覚して不正受給とみなされます。

ケースワーカーと連絡を取り続ける

定期的な連絡: ケースワーカーとの連絡を取り続けることが大切です。

定期訪問に対応する

  • ケースワーカーが家庭訪問に来たら、対応する
  • 不在の場合は、事前に連絡する

連絡先が変わったら伝える

  • 引っ越し
  • 電話番号の変更
  • すぐに福祉事務所に届け出る

困ったことがあれば相談

  • 生活のこと
  • 仕事のこと
  • 健康のこと

何でも相談してください。

ケースワーカーは、敵ではありません。
あなたを支援するためにいます。

就労指導には誠実に対応

働ける場合は

  • ハローワークに行く
  • 就職活動をする
  • 職業訓練を受ける

就労指導に誠実に対応してください。

また、働けない場合でも、正当な理由をケースワーカーにきちんと説明しましょう。

  • 病気、ケガ
  • 障害
  • 介護
  • 子育て(小さい子どもがいる)

大切なのは、「働けない」と言うだけでなく、その理由を説明すること。
病気やケガの場合、医師の診断書を提出すれば理解してもらえます。

打ち切られたらどうなるか

もし、生活保護が打ち切りになったら、どうなるでしょうか。

経済的困難
  • 生活費の支給が止まる
  • 家賃が払えない
  • 食費が払えない
  • 光熱費が払えない
住まいを失うリスク
  • 家賃が払えず、追い出される
  • ホームレスになる可能性
健康への影響
  • 医療費が払えない
  • 病院に行けない
  • 健康状態が悪化
精神的ストレス
  • 将来への不安
  • 孤立感
  • 自己評価の低下

これらは、深刻な問題です。

打ち切り後の再申請

もし打ち切りになってしまったとしても、再申請が可能です。

  • 期間制限なし
  • いつでも申請できる
  • 生活に困窮したら、すぐに申請

ただし、審査は厳しくなります。
なぜ打ち切りになったのか、その後どうなったのか、詳しく説明する必要があります。

それでも、生活に困窮しているなら、再申請してください。
生活保護は、あなたの権利です。

他の支援制度も

生活保護以外の支援制度もあります。

生活困窮者自立支援制度
  • 自立相談支援
  • 住居確保給付金
  • 就労準備支援 など

不当な打ち切りへの対応

もし、納得できない理由で打ち切りになった場合、どうすればいいでしょうか。

不当な打ち切り: 正当な理由がないのに、打ち切りになること。

例:

  • 理由の説明が不十分
  • 手続きに問題がある
  • 一方的に打ち切られた
  • 明らかに間違った判断

このような場合、異議を申し立てることができます。

審査請求

審査請求: 打ち切り決定に納得できない場合、都道府県知事に対して審査を請求すること。

期限: 打ち切り決定を知った日から3ヶ月以内

申請先: 福祉事務所を管轄する都道府県庁

流れ:

  1. 審査請求書を提出
  2. 都道府県の審査会が審査
  3. 裁決(認容、棄却)

認容されれば、打ち切り決定が取り消されます。

再審査請求

再審査請求: 審査請求が棄却された場合、さらに厚生労働大臣に再審査を請求すること。

期限: 裁決書を受け取った日から1ヶ月以内

申請先: 厚生労働省

行政訴訟

行政訴訟: 審査請求・再審査請求でも認められなかった場合、裁判所に訴えること。

期限: 裁決を知った日から6ヶ月以内

弁護士に相談: 行政訴訟は複雑なので、弁護士に相談することをおすすめします。

支援団体への相談

相談先:

生活保護問題対策全国会議

  • 生活保護に関する相談
  • 弁護士の紹介

法テラス

  • 無料法律相談
  • 弁護士の紹介

③ 地域の生活保護支援団体

  • NPO、市民団体など

④ 居住支援法人

  • 住まいに関する相談
  • 生活全般の相談

よくある質問

生活保護の打ち切りについて、よくある質問にお答えします。

突然打ち切られることはありますか?

いいえ、ありません。

生活保護の打ち切りには、必ず事前通知があります。
最低でも10日前に通知が届き、理由も説明されます。

いきなり「明日から打ち切り」ということはありません。

バイトしたら打ち切られますか?

バイトしただけでは打ち切られません。

収入を正直に申告すれば、大丈夫です。

仕組み

  • バイトの収入を申告
  • 収入に応じて、生活保護費が減額される
  • 収入が最低生活費を上回ったら、打ち切り

バイトすること自体は問題ありません。
むしろ、自立に向けた良いステップです。

ただし、収入を申告しないと不正受給とみなされます。

貯金したら打ち切られますか?

一定額以下なら大丈夫です。

生活保護受給中でも、ある程度の貯金は認められています。

目安: 最低生活費の半月分程度(数万円)
   例)最低生活費が月10万円なら、5万円程度の貯金はOK。

ただし、多額の貯金がある場合、「資産がある」とみなされ、生活保護が打ち切りになる可能性があります。
心配な場合はケースワーカーに相談してください。

就職を断ったら打ち切られますか?

正当な理由があれば、大丈夫です。

  • 病気、ケガで働けない
  • 障害がある
  • 介護が必要
  • 小さい子どもがいる
  • 提示された仕事が能力や健康状態に合わない

正当な理由がなく何度も断ると、就労指導に従わないとみなされて打ち切りになる可能性があります。
大切なのは、断る場合は理由をケースワーカーにきちんと説明することです。

病気で働けない場合、打ち切られますか?

いいえ、打ち切られません。

病気やケガで働けない場合、就労する必要はありません。
ただし、医師の診断書を提出してください。

診断書があれば、ケースワーカーも理解してくれます。

ケースワーカーの訪問に1回出られなかったら打ち切られますか?

1回だけなら大丈夫です。

1回出られなかっただけで、すぐに打ち切られることはありません。

ただし、何度も出られない、連絡が取れないと、問題になります。

対応

  • 事前に連絡する
  • 後日、改めて訪問の約束をする
  • 理由を説明する

大切なのは、連絡を取り続けることです。

打ち切られたら、再申請できますか?

はい、できます。

打ち切り後でも、再申請は可能です。
期間制限はありません。

生活に困窮したら、すぐに申請してください。
ただし、審査は厳しくなります。

なぜ打ち切りになったのか、その後どうなったのか、詳しく説明する必要があります。

停止と廃止の違いは?

一時的か、終了か、の違いです。

停止

  • 一時的に支給を止める
  • 再開の可能性あり
  • 再申請不要

廃止(打ち切り)

  • 完全に終了
  • 再開するには再申請が必要

まとめ:正しく受給すれば大丈夫

生活保護の打ち切りについて、不安を感じるのは当然です。
でも、正しく受給すれば、突然打ち切られることはありません。

不安なことがあれば

  • ケースワーカー
  • 支援団体
  • 弁護士
  • 居住支援法人

など、最寄りの相談機関を訪ねてみてください。

茨城の生活困窮者自立支援

住むところの相談や生活の安定に向けた支援を行っています。
必要なヒト・モノ・コトがあれば、人生のバックヤードにご相談下さい。

soratobunezumi合同会社は、茨城県居住支援法人第8号です。

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